インド英語ヒングリッシュとは?独特の訛りと表現7選!
ノンネイテイティブの人と英語を話すと彼らの母国語由来の発音訛りなど、英語のくせが感じられてなかなか面白いです。
例えば、イタリア人はRが少し巻き舌気味の発音だったり、ドイツ人は少しアクセントが強く勇ましい感じだったり。
私には、日本在住のインド人のママ友がいるのですが、インド人の英語はこれまでに出会ったノンネイテイティブ英語の中でも、発音も言い回しも個人的にかなり印象的でした。
インド人と英語
インド人の英語力はEFの英語能力指数ランキングで2019年時点では「標準的」の34位です。(日本は「低い」の53位)
インドは公用語がヒンディー語ですが、ヒンディー語以外にも、タミル語やベンガル語など違う言語が多く存在する多言語国家であるため、異なる言語を話す人たちと会話をするのに英語も使われるんですね。とはいえ、インドは貧富の差があるため、出身や階級によっても英語力は様々なようです。
インド人が話す英語は、発音の訛りや表現が独特なので、ヒンディーとイングリッシュを掛け合わせた造語の「ヒングリッシュ」とよく言われます。
では、そのヒングリッシュの特徴をご紹介したいと思います。
ヒングリッシュの発音
「r」を発音する
Park (パルク)
Burger (バルガル)
少し巻き舌風な「ル」の発音です。
「ル」の発音が強いだけで、個人的には何の単語を言っているか大体わかりますが、burger(バルガル)だけは全くわかりませんでした。
「th」をタ行(ダ行)で発音する
Thank you (タンキュー)
Think (ティンク)
Three (トゥリー)
日本人も苦手なthの発音です。日本人がthをサ行(ザ行)で発音してしまう感じですね。
こちらも聞き取れない(理解できない)ほどではないかと思います。
スペルのままの発音
Wednesday (ウェドネスデイ)
Bicycle (バイサイクル)
Receipt (レシプト)
英語では発音しないサイレントレターもしっかりと発音します。
「英語習いたての頃、自分もこうやって発音したことあるなぁ…」という記憶がある人は、これらの発音を聞いてもピンとくるかもしれません。
ヒングリッシュの表現
Doubt (質問)
「質問があるんだけど」というときにインド人英語では「I have a doubt.」と言います。
インド人のママ友はまだ日本に来て1年未満なので、いろいろ聞きたいことがあるようで、「I have a doubt.」をよく使うのですが、doubtは「疑う」という意味なので、最初にこれを聞いたときは、「唐突になんだろう…」と少し構えたのを覚えています。
インド人から「I have a doubt.」と言われても疑われている訳ではなく、質問しようとしているだけのことが多いのでご安心を。
Capsicum (ピーマン)
ママ友に南インド料理Capsicum Rice (ピーマンの炒めご飯)を作ってもらったときに、この単語を知りました。
「日本人はCapsicumが嫌いって聞いたけど、大丈夫?」と聞かれたのですが、最初はわかりませんでした。
Green pepperがピーマンの一般的な英語ですが、インドに限らず、ニュージーランドやオーストラリアでもCapsicumというので、イギリスの植民地だった国はそう呼ぶのかなと思いきや、当のイギリスは「Pepper」と呼ぶんですね。不思議です。
Trice
英語ではThree timesと表現しますが、ヒングリッシュではTriceと表現されます。
これに関してはTriceという英語自体存在しないので、最初聞いたときはTwiceが訛ってるのかなと思ったほどです。しかし、いつ聞いてもジェスチャーを見ると指が3本立っているので、調べてヒングリッシュということが判明しました。
What is your good name?
直訳すると「あなたの良い名前は何ですか?」となるので、何を聞かれているのか混乱しますが、単純に「What is your name? あなたの名前は何ですか?」という意味です。
ヒンディー語の「あなたの名前は何ですか?」という文に「good」の意味を含む単語が入っているそうで、それがそのまま訳されてしまっているようです。
私のその友人はヒンディー語ではなくタミル語を話すからか、これは実際には聞いたことがありません。
他にも、ヒングリッシュなのかどうかは不明ですが、少し違和感を感じた表現がこちらです。
・I will discuss with my husband. (旦那に話してみるね。)
・I will inform you. (連絡するね。)
・I need to purchase 〜. (〜を買わないと。)
いずれも文としては全く間違ってませんが、私と彼女の友達という間柄のカジュアルなやりとりに対して(内容もカジュアル)、「discuss」「inform」「purchase」とフォーマルな堅い表現を使っていることに少し違和感がありました。上から順に「talk/ask」「let you know」「buy」あたりが妥当かなという印象ですが、十分に意図することは伝わったのでコミュニケーション上は何の問題もありませんでした。
Nasty
本来は胸が悪くなるほど不快な、汚らしいという、強烈なネガティブワードですが、彼女は「部屋が散らかってる(=messy)」「子供が粗相する(=wet one’s pants/bed)」などの意味でNastyを使っていました。
まとめ
インド英語、ヒングリッシュは割と癖が強いので、最初は慣れないかもしれませんがポイントを掴むとだんだんわかってくるので楽しいです。
インドに限らず、日本人の話す英語にも訛りはありますし、ノンネイテイティブの話す英語はそれぞれの国の特徴が出ており大変興味深く、お互いを理解する良い機会にもなります。
興味のある方は是非いろんな国の英語を聞き比べてみてくださいね!